「今、住まいを買うべきなのだろうか?」といった相談を受けることがよくあります。不動産会社などから紹介されたファイナンシャルプランナーに、家計に無理のない住宅ローン金額を確認しているものの、金融機関からお金を借りられるというだけで購入してもよいものか悩まれているのです。

共働きの夫婦なら、かなりの金額を住宅ローンで調達できることもあり、住まいの購入について経済的には自由度が高まっている面もあります。しかし、住まいを所有するために夫婦で働き続け、本当は心の奥底で望んでいた暮らしが実現できなかったというのでは、住まいを購入する意味がなくなってしまいます。

こうした相談を受ける際、私は「お二人が欲しい暮らしとはどんなものですか? それは購入予定の住まいで実現できそうですか?」と問いかけるようにしています。言葉で説明することは難しいかもしれませんが、筆者の経験からすると、欲しい暮らしが頭の中で映像化できている人は、購入した後も後悔することなく、すてきに暮らしているように思えてならないからです。

しかし、欲しい暮らしとはどうイメージしたらよいのでしょうか?